楽天モバイルが2020年11月4日に実施した発表会で、キャリアとして初めて本人確認で「eKYC」を導入することを発表しました。
楽天モバイルでは「eKYC」は本人2020年11月9日より本人確認で使用されています。メルカリのメルペイやLine Payでも使用されており、少し前に話題になりましたが、携帯電話の契約時に使われるようになると、総務省のアクションプランにもあるとおり、これから携帯料金値下げに伴い、他のキャリアでもeYKCが取り入れらて来るのではないかと思います。今回はeKYCとは何なのか、簡潔に説明したいと思います。
目次
eKYCはオンラインで完結する本人確認方法で、すぐ完了する
eKYCは「electronic Know Your Customer」の略です。
銀行口座の開設やスマートフォンの契約は犯罪利用を防止するために犯罪収益移転防止法に基づき、本人確認が必要になります。本人確認書類の郵送や宅配員による本人確認が必要であり、本人確認が完了するまでに数日、もしくは数週間かかったりする場合がありました。
例えば銀行口座開設する際には、オンラインで申請し、本人確認書類の写しを郵送し、銀行側が本物かどうかを確認し、申請者の住所に転送不要郵便や本人限定郵便で書類を送ることで本人確認を行なっていました。本人確認をするのに数日~10日間といった日数がかかっています。
実際、オンラインで申し込みして、本人確認書の書類が届いた時はときには数日経過しているので、申し込みしたときの熱がさめてしまっているような経験ってないでしょうか?
この本人確認に関して、2019年11月に法改正され、金融機関の口座開設などで本人確認書類の郵送などの手続きなしで、完全オンラインで本人確認ができるようになりました。これがeKYCの根拠となり、eKYCとして本人確認手続きをオンライン上で完結させる仕組み導入するサービスが現れるようになります。
メルペイでのeKYC
メルペイでは運転免許証を掲げた自分の動画を撮影することで本人確認が完了しおり、その実例を動画で公開しています。
eKYCが今度活用されていくケース
インターネットでの銀行口座開設
口座開設までは1~2週間と時間が必要だったのが、eKYCを導入されると、最短即日で口座開設可能となります。
シェアリングサービス利用
商品やモノを共有するBtoCシェアリングサービスは本人確認書類のアップロードなどといった簡易的な方法で、形式的な慣習でされているという程度でしたが、厳格な本人確認ができるようになりシェアリングサービスの不正防止などを強化するためにも、信頼性のある本人確認が即座にできるようになることで、サービス改善につながっていくことが考えられます。
中古買取時
古物営業法により、中古品の買取時には、本人確認が必要で、転送不要の送付用ダンボールの到着を確認、または本人確認書のコピー提出と簡易書留の受け取りにて本人確認完了としていましたが、
eKYCを導入すると、オンライン上で本人確認ができるので、本人確認から査定までをオンライン上で完結させることが可能です。
ネットでのチケット販売
コンサートやスポーツ観戦のチケットは、転売などの不正を目的とした購入は禁止されているため、本人確認方法としてeKYCを導入し、入場時に生体認証にて照合を行うなどできるようになると、不正防止につなげることが可能となります。
今後の本人確認はeKYCが主流に
今後の本人確認は、eKYCを使って行うところが増えてくると思います。本人認証のスピードアップなどメリットもあります。しかしながら、サービスの提供側としてはeKYCを導入するのはとてもコストがかかるため、大手キャリアなど一部のサービスからとなるとおもいますが、本人確認方法として導入コストをおさえて統一されたサービスが本人確認がもとめられる企業などに提供されるようになってきたら、どんどん増えてくるのではないかと思います。
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