WiMAXの端末の契約きれて手元に端末のSpeed Wi-Fi 5G X12が余っている人いませんでしょうか?
このデバイス実は楽天モバイルの安いデータSIMを入れて使えるんです。
そして中古ではSpeed Wi-Fi 5G X12は結構安く売っているので、楽天モバイルのルーターとして5Gの通信ができる端末として使えないか検討している人もいるのではないかとおもいます。
自分もその一人です。
UQ WiMAXで使われる「Speed Wi-Fi 5G X12」と、通信料金が魅力的な「楽天モバイル」のデータSIM。
この組み合わせは、果たして快適な通信環境を実現できるのでしょうかとくに5Gで高速通信は可能なのか?
この記事では、Speed Wi-Fi 5G X12と楽天モバイル、それぞれの対応周波数帯を比較し、両者を組み合わせて使う場合に「最適な通信」ができるのかどうかを調査しました。
目次
「Speed Wi-Fi 5G X12 + 楽天モバイルSIM」周波数帯
スマートフォンやモバイルルーターが通信を行うためには、利用する通信事業者(キャリア)が提供する「周波数帯(バンド)」に対応している必要があります。例えるなら、特定のラジオ局を聞くには、ラジオがその局が使う周波数に合わせられる必要があるのと同じです。
お使いのデバイスが、利用したいSIM(通信事業者)の主要な周波数帯に対応していなければ、そもそも通信できなかったり、できたとしても非常に不安定になったりします。
今回テーマである「Speed Wi-Fi 5G X12」と「楽天モバイル」は、それぞれどのような周波数帯に対応しているのでしょうか?
Speed Wi-Fi 5G X12の対応周波数帯
まずは、WiMAX +5Gサービスの主要ルーターであるSpeed Wi-Fi 5G X12の対応バンドを見てみましょう。このルーターは、主にUQ WiMAXやauのネットワークを利用することを想定して設計されています。
周波数帯の種類 | 対応Band | 補足 |
---|---|---|
4G (LTE) | Band 1, Band 3, Band 18/26, Band 41, Band 42 | Band 41はWiMAX 2+の主要バンド。他はau系LTE。 |
5G | n77 (Sub6), n28, n40, n41 | n77はSub6の主要バンド。 |
楽天モバイルの対応周波数帯
次に、楽天モバイルがサービスを提供している周波数帯です。
周波数帯の種類 | 主な対応Band | 補足 |
---|---|---|
4G (LTE) | Band 3, Band 18/26 | Band 3が主力。Band 18/26はauローミング用。 |
5G | n77 (Sub6), n257 (ミリ波) | n77がSub6の主力。n257は高速だがエリア限定。 |
両者に共通する周波数帯は
上の2つの表を比較してみると、いくつかの周波数帯が共通していることが分かります。
周波数帯の種類 | 共通する主なBand |
---|---|
4G (LTE) | Band 3, Band 18/26 |
5G | n77 |
楽天モバイルが自社ネットワークの主力として利用しているBand 3 (4G)とn77 (5G)が、Speed Wi-Fi 5G X12でもサポートされています。
調査結果:条件は満たしているが「最適」ではない
周波数帯が共通していることは、通信が可能であるための「必要条件」ではありますが、「十分条件」ではありません。残念ながら、共通バンドがあるからといって、楽天モバイルのSIMカードを入れて「最適」な通信ができるとはいえません。
その理由はいくつかあります。
デバイスの最適化はキャリア向け
Speed Wi-Fi 5G X12は、UQ WiMAXやauのネットワークに接続し、最大限のパフォーマンスを発揮できるように設計・最適化されています。特に、WiMAX 2+のBand 41やauのLTE/5Gバンドの組み合わせ(キャリアアグリゲーションなど)で、最も効率よく通信できるように設定されています。楽天モバイルのネットワーク(Band 3やn77を中心とした組み合わせ)に最適化されているわけではありません。
掴むバンドの優先順位
ルーターの内部設定で、どのバンドを優先的に掴みに行くか、どのバンドとどのバンドを組み合わせて通信するか(キャリアアグリゲーション)が決まっています。X12が楽天モバイルのSIMを入れた際に、楽天モバイルが繋がってほしいBand 3やn77を優先せず、本来のネットワークであるau系のバンドやWiMAX 2+のバンドを探しに行ってしまい、結果として繋がりにくかったり、不安定になったりする可能性が考えられます。
ミリ波(n257)が非対応
楽天モバイルが一部エリアで提供している超高速な5G通信であるミリ波(n257)には、Speed Wi-Fi 5G X12は対応していません。
結局どうなの? Speed Wi-Fi 5G X12 + 楽天モバイルSIMの実際
これらの問題点を踏まえると、「Speed Wi-Fi 5G X12に楽天モバイルのデータSIMを入れて全く通信できない」わけではありません。
4Gでの通信はできるでしょうし、5G(Sub6)であれば通信できる可能性もあります。ただし、「楽天モバイルのネットワークで最適な通信を安定して行うことはできない場合もあるというのが現実的な結論です。
本来の楽天モバイル対応ルーターやスマートフォンと比較すると、速度が出なかったり、通信が頻繁に途切れたり、電波の掴みが悪かったりといった不安定な挙動になるリスクがあります。
特に5G通信については共通するn77バンドでの接続は可能でも、残念ですが 楽天モバイルのミリ波(n257)には非対応であるため、すごい速度で通信ができることは期待はできません。
ただし、n77もSub6なので4Gよりは快適な通信速度期待できます。
SNSや個人のブログなどで「X12に楽天SIMで使えた」という報告を見かけることもあるかもしれませんが、
あくまで特定の場所や状況での一時的な成功例である可能性が高く、誰にでも安定して快適に使えることを保証するものではありません。
結論:4Gと5G(sub6)なら通信はできる
今回の調査の結果、Speed Wi-Fi 5G X12と楽天モバイルのデータSIMカードの組み合わせは、周波数帯の一部が共通しているため、通信はできることはわかりました。特に5Gでの快適な通信を期待する場合、共通のn77バンドに対応していますが、ミリ波非対応といった理由から、楽天モバイル本来の5G通信性能を十分に引き出すことは難しいです。
しかし、楽天の5Gのn77バンド(sub6)に対応した場所で使うなら、4Gよりも高速で通信できる可能性は高いと思います。
もし、手元に「Speed Wi-Fi 5G X12」が余っている状態なら、楽天モバイルのデータSIMをさして使ってみると良いともいます。
ミリ波での超高速通信はできませんが、Sub6のでの通信が可能な場所の場合は、4Gよりも高速な通信が期待できるとおもいます。
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